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横断的に考えること091215

昨日は、教えている専門学校で、論文の発表会でした。4月から約8ヶ月に渡って論文指導をしてきた成果の発表です。

インテリア・プロダクト・建築を専門とする学校で、工学部系でもないので、研究のテーマは幅広く、5,6人一組のゼミでは瞬時に頭を切り替えることが求められました。その分、多様性のある面白い論文ができたように思います。直接担当している学生だけで実質30人。部分的にみた学生をふくめるとその倍、60人の言葉と接したことになります。

多岐に渡る論文研究のテーマは、たとえば

・なぜ幾何学性を美しいと感じるのか:認知心理学から考える
・建築界での「自然性」のあり方:カントリー性・ナチュラル性への志向
・プラスティックス:合成樹脂の技術と社会性
・残っていくデザインにおける条件の調査・検証:モリス〜バウハウス、柳宗悦〜柳宗理
・物のデザイン:近代プロダクトデザインの歴史とブラウンのデザイン哲学
・秩序と無秩序:自然のランダム性を分析する
・現代建築での空間と境界:空間が境界を形成することについて
・触覚の記憶:触覚のデザインにおける可能性
・食品とデザイン:ポテトチップに空間を見いだす方法

などなど
(:の後は僕が補足したもの)

このほかにも面白い見解やモノの見方を記述したものが多数あった。デザインの専門学校でも、言葉で考えることは重要なトレーニングになる。言葉で語ることは、社会に出てデザインをしていく際に大切なコミュニケーション手段になるから。

それにしてもこう書き出してみると、なるほど、支離滅裂というか、我ながら幅広い分野を横断している。横断も、中途半端だと苦痛で、実際指導している過程では毎回、脳の中の糖分を使い切る感覚があって指導が終わって帰るときにはふらふらで何も考えられないくらい脳を使い切った感があったのですが、やりきってみると清々しく何かしら光明のような、世界が垣間見える気がする。もっとも、やりきったのは学生の方なんですが(笑)。

別で教えている大学でも、今日がレポート提出日。課題テーマは「◯◯と建築」。建築と異分野の関係を紡ぐこと。◯◯という対象は学生が選ぶので、これまた多種多様な見解が出てくることを期待しています。

[ben]
by ben_matsuno | 2009-12-16 11:59 | 考えたこと


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