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【子供と遊ぶ】辺境的中心にて_第11話

つきひのたつのは早いもので、あの灼熱の夏の日差しはどこへやら。紅葉や冬支度の時期になってしまいました。

11月の初旬、高知「南海少年寮」の子供たちと、ワークショップを行いました。子供たちが暮らす場所ですから、主役である彼ら彼女らと一緒に、空間を考える、ということが大きな主旨であります。そこで、まずはじめに「模型を作ろう」と思って、子供たちと模型を作る場を設けました。

ダンボールとアクリル絵の具を用意して、好きな色に塗ってもらいます。
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子供たち、パワフルです。こんな自由に塗ってくれるとは!!嬉しい方面で予想外。少しだけ枠を外してあげると、「いいんだよ」って言ってあげると、羽ばたきますね。

次に、窓となる?孔の位置を決めてもらって、お兄さん(おじさん?)たちにカッターで綺麗に開けてもらいます。その後、箱状に組み立てて、今日のところはできあがり。
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絵の具が乾くまでの間に、設計者である僕たちやアラップ・ジャパンのSさんのお話(講義?)。アラップのSさんは、自作の免震模型も作ってきてくれて(「免震君」と命名)、実際に積み木を乗せて免震の仕組みを説明してくれました。

ワークショップには、電気設備設計担当の方や設計JVの社長も参加してくれました。
また、ワークショップの準備のほとんどを手配してくれた村井亮介君、ご指導いただいた南海少年寮の職員の方々、ありがとうございます。

次回ワークショップは、実際のスケールの空間・部屋をみんなで作る予定。

設計も本格的になってきています。

第10話へ戻る 第12話へ続く
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by ben_matsuno | 2010-11-22 17:40 | 辺境的中心

Dialogue in the Dark

少し前に、学生主体の演習ブックレット(大学の設計演習の記録をまとめた冊子)に寄せて描いた文章です。

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Dialogue in the Dark(*)


地球上にはいろいろな場所があって、長い年月の造山運動や雨や水の運動によってかたちづくられてきた地形、人々の営みによって数々の運河や道路や橋や鉄道や無数の建築物などが渾然一体となって「環境体」を形成しています。

「環境体」は空間と時間から構成され、変化し軌跡を残し動き続ける状態、つまり動態です。「環境体」を君たち僕たちが生きている一瞬の現代という断面で切り取った切断面では一見、それらは秩序だっていないように見えるかもしれない。

けれども、自然の力は巨視的に見れば、重力や分子間力といった科学で観測・予測できるシステムに則っているわけだし、人々の営みもそれぞれの時代の流れや、政治的な試みや、微妙な心持ちの機微などを編み込みながら様々な人工物をつくってきたわけで、渾然一体となって見える事物のなかにも、必ず何らかの理由があります。

君たちは、それぞれ種類の異なる理由を、これまでにないくらい解像度高く読み解き、成り立ちをつぶさに分解し、一旦、粒子状に噛み砕いた上で、問題点や改善するべき点を特定し、粒々やコロイド状の不整形な事物を再構成して、「これまでになかった」けれども「あったらいいな」という状態を作り上げなければならない。

そのなかから、自然の摂理や時代の流れや心の機微といった、それぞれ異なる次元の判断面に照らし合わせたときに、きちんと返答できるメッセージを発してもらいたい。さらに言えば、様々な外部的事象と「対話」してもらいたい。「対話」である以上、大仰な宣言でなくてもいいし、なにかの言いなる必要もない。雑談でもいいから「対話」を続けてもらいたい。「対話」の手段は必ずしも言葉でなくても、絵であっても図であっても模型であってもいいのですが、多重に折り重なった「あったらいいな」状態のなかに、多面的に照射される「意図」を編み込んでいってもらいたい。

多面的で強靭な「意図」を発現する人が、どんどん社会の一線にでて活躍することを期待しています。なぜなら人々は君たちの「意図」を欲しているからです。それが、まだ見たことのない姿を探し続ける暗闇のなかで、一条の光になるからです。



松野勉/建築家

千葉大都市環境システム学科 3年生ブックレットに寄せて

(*)Dialogue in the Darkは、1898年にドイツ人の哲学博士アンドレアス・ハイネッケ氏の発案により始まったイベントで、完全に光を遮断した空間の中を、目の見えない人<暗闇のエキスパート>を案内人として体験する試みです。
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by ben_matsuno | 2010-11-13 11:47 | 考えたこと

【残された景色】5年が経ちました

軽井沢の別荘【残された景色】が竣工5周年を迎え、クライアントさんに招かれて、深秋の軽井沢へ行ってきました。軽井沢の紅葉の盛りは少し過ぎ、赤味から黄色、茶色へと変化する途中です。
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あいにくの雨で、外でのBBQは見送りとなりましたが、施工してくれた丸山工務店の社長、現場監督のFさんも来てくださり、久々に設計・施工チームが一同に会することになりました。

建築の外壁は杉板を使っていて、5年近く経つと経年変化が目立ってきていました。
そこで、外壁の防腐塗料を塗り増しすることに。キシラデコールという防腐塗料で、木への浸透性がある塗料です。竣工当初は濃い茶色だったのですが、高圧洗浄後、上塗りしたせいか、漆黒の黒になりました。設計過程ではこの「黒」をお勧めしていたのですが、クライアントさんのご希望で焦茶色にした経緯を思い出しました。5年経ち、設計過程の理想型(?)に近づいたということでしょうか。ww。

木立のなかでは、木の幹が黒々と見えるので、白い壁よりも黒い壁の方が風景になじむと僕たちは考えています。周辺には、竣工当初建っていなかった別荘建築がじゃんじゃん建っていて、残念なような、楽しいような。
外壁は新品同様になった一方で、足下は5年分の落葉が積み重なり、しっとりとなじんできました。秋とはいえ、小さな草花の緑が目に新鮮です。
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今後も末永くお使いいただき、より、風格がでてくるといいと思いました。(設計時には想定していなかった)娘さんの代まで、メンテナンスをして手をかけてお使い続けていただければ本望です。


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by ben_matsuno | 2010-11-03 01:46 | 作品


Natural LIFE, comfortable shelter.


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